集英社漫画文庫 全10巻
作者:山本鈴美香
出版社:集英社
初出時期:1973年(週刊マーガレット)
分野:少女マンガ
ジャンル:テニス
内容:70年代のテニスブームの火付け役的存在となって大人気となった、少女マンガ界での代表的スポ根漫画作品。
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当時はテニスというと、どちらかというと女性の方が憧れのスポーツになっていたようで、少女マンガとして登場したスポ根漫画です。
この時代は男の子のほとんどは野球に熱狂していて、女の子はテニスやバレーボールと言ったイメージでしたでしょうか。
しかしこの作品は、どちらかというと漫画作品より もテレビアニメの方から、少女だけでなく少年にも高い人気を得ていたようです。
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主人公は高校生の岡ひろみ。
初心者として始めたテニスで、様々な苦難を乗り越え、その才能から一流選手へと成長して行く物語です。
そしてなんと言っ ても印象の強いキャラがお蝶婦人。
高校生なのに夫人がつくニックネームとは。
他にも宗方コーチや緑川蘭子のような個性豊かな強烈なキャラがこの作品の人気を高めているのでしょう。
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原作者の山本鈴美香氏は、埼玉県立浦和西高等学校出身ということで、
この作品の舞台になっている「県立西高校」は、浦和西高校がモデルになっているようです。
漫画作品では浦和が舞台になっているようですが、アニメやドラマでは神奈川県立西高等学校という設定になっていました。
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1973年にテレビ朝日系列でテレビアニメとして放送されましたが、視聴率が伸びずに26話で打ち切られたのだそうです。
しかしその後、再放送で高視聴率をマークしたので、
1978年には「新・エースをねらえ!」というタイトルで日本テレビ系列にてリメイク放送されました。
そういえば「新世紀エヴァンゲリ オン」も放送当時は人気が無かったけど、再放送で火が付いた作品でした。
2004年には上戸彩主演で実写版テレビドラマが放映されましたが、ちょっと満足できる感じではなかったように思いました。
でも内野聖陽の宗方コーチや松本莉緒のお蝶婦人、酒井彩名の緑川蘭子は、ハマリ役だったと思います。
(漫画本エッセイ155)
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