角川コミックス・エース 現在全13巻 連載中
原作:GAINAX 作画:貞本義行
出版社:角川書店
初出時期:1995年(月刊少年エース)
分野:少年マンガ
ジャンル:SF
内容:先行したアニメが大ブームとなり、単なるロボットものにとどまらない奥深い永遠の名作。
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漫画作品より先に、庵野秀明監督の手によりテレビアニメとして登場しました。
放映当初はそれほどの人気は出ませんでした。
しかし少し時間を置いて完結後も様々な議論が巻き起こり、多くの話題に上る大ヒット作品となったのです。
そして近年のアニメブームの火付け役となる存在となりました。
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アニメでは、原作は庵野秀明監督を筆頭にGAINAXが手がけ、
キャラクターデザインを漫画作品の作画を手がける貞本義行氏が行いました。
このキャラクターたちが、それぞれに奥の深い個性を持ち、とても魅力的であることが、
いまだに人気の高い要因の一つであることは間違いありません。
漫画作品は現在も継続中で完結にいたっていませんが、アニメ作品と同じ結末なのか否かは、
ファンもこれからの楽しみのひとつとして期待しているようです。
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ストーリーは西暦2015年に南極の氷雪溶解による世界的危機(セカンドインパクト) から、
復興しつつある時代を描いた近未来の設定となっています。
そして正体も目的も不明な「使徒」と呼ばれる敵との戦いが描かれて行きます。
その戦いの最終兵器が「汎用人型決戦兵器」である「エヴァンゲリオン」なのです。
今までのロボットものに比べると、非常に異質なキャラクターデザインです。
設定も非常にリアリティーのあるものとなっています。
操縦者の様々な真情の変化や戦いの中での心の葛藤など、
単なるロボットヒーローものとは違った世界が作られています。
人類補完計画とはいったい何なのか。
それぞれが悩みながら、未来へと向かっていくのです。
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今までなら主人公となる人物像は、力強く、頼りがいがあり、
どんな危機に直面してもくじけることの無い強い心をもっているという感じだったのですが、
この作品では、それとは全く正反対の性格の少年が主人公となっている点も、
今までとは違った面白い設定だと思います。
そんな主人公の成長も見所のひとつです。
(漫画本エッセイ121)
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