アフター0(ゼロ)

ビッグコミックス 全10巻

作者:岡崎二郎
出版社:小学館
初出時期:1988年(ビッグコミックオリジナル)
分野:青年マンガ
ジャンル:SF
内容:伝説、怪奇、推理など、多彩なバリエーションに富んだSF短編集。


一話読み切りの形式です。
日常に潜む不思議な物語から、謎解き、科学ミステリーまで、多彩な題材を扱った作品が中心です。
ショートショートのSF作品の大家、星新一氏の作品を思わせるような秀逸なSF短編集だと思います。
中でも3巻に収録されている「ショーとショートに花束を」と言う作品は、
わずか8ページという短さですが、自分としとは一番好きな作品です。


絵は好き嫌いがある感じでしょうが、とてもうまく丁寧に描かれていると思いますが、
ちょっと古いタイプだと思います。
手塚治虫氏を思わせるようなタッチだと思いますが、各キャラクターの魅力がちょっと弱いように感じました。


いろんなジャンルを描くと言うタイプではなく、SF的なものをコツコツと作り上げていくと言う感じのようです。
一つ一つのストーリーは見事にまとめ上げられ、読み終わった時はすっきりと爽快に感じられると思います。
内容もエグイ感じのものはあまり無く、温かみのある、ほっとする感じの作品が多いと思います。


知る限り映像化はされていないみたいなのですが、
この作品こそ最近流行の実写版にしてみてもいいのではないかと思います。
アニメにも合うタッチの絵 だとは思うのですが、ちょっとキャラクターの魅力不足と言う感じがします。
アニメよりもス トーリーの良さから実写版の方が面白いような感じがします。

(漫画本エッセイ113)