キテレツ大百科

てんとう虫コミックス 全3巻

作者:藤子・F・不二雄
出版社:小学館
初出時期:1974年(こどもの光)
分野:少年マンガ
ジャンル:ギャグ・ユーモア
内容:発明好きのキテレツが様々な道具を作り上げ、コロ助や仲間たちと大活躍。


藤子・F・不二雄氏の最大のヒット作品「ドラえもん」とほとんど同じようなキャラクター設定の作品です。
主人公のキテレツこと木手英一はのび太、コ ロ助はドラえもん、ジャイアンはブタゴリラ、
みよちゃんはしずかちゃんで、 トンガリがスネ夫と、各キャラクターとも性格はちょっと違っているのですが、
ポジション的には同じような感じになっています。
全然違うのが、4人のチームワークや性格など、
ストーリー的にも「キテレツ大百科」の方が 自分としては好きです。


「ドラえもん」との一番の違いは、この作品でのキテレツとコロ助の関係は、
ドラえもんとのび太との関係と全然ちがうというところでしょう。
だめなのび太を助けるドラえもんとは違って、コロ助はキテレツの良き相棒という感じです。
ブタゴリラもジャイアンと同じようなガキ大将ですが、
のび太をいじめることに生きがいを感じているような、単なる乱暴ものって言う感じではないのです。


ドラえもんはポケットからいろいんな未来の道具を出してのび太を助けていましたが、
こちらは、先祖のキテレツ斎さまが残した「奇天烈(キテレツ) 大百科」という古文書に記されている信じられないような発明品を、
キテレツが自分で作り上げていくのです。
何を隠そうコロ助はキテレツが作り上げたロボットなのです。


アニメは1988年から96年までの8年間に全331回放映されたドラえもんにつぐ大ヒットとなりました。
けっこう人気があったのに打ち切りになったのは、予算の都合らしいのですが、
やはりドラえもんに比べるとコロ助ではキャラクター商品としてはちょっと弱いために儲けが少なかったのでしょうか。
オープニング曲はいろいろと変わっていましたが、
コロ助の好きなコロッケの作り方を歌った6代目のものは、なかなかいい曲だと思います。
つい歌に合わせてコロッケを作りたくなってしまいます。
この時のエンディング曲は過去のオープニングにも使われた「はじめてのチュウ」、これもけっこういい曲です。

(漫画本エッセイ110)