週刊少年マガジンKC 全27巻
作者:寺沢大介
出版社:講談社
初出時期:1991年(少年マガジン)
分野:少年マンガ
ジャンル:料理・寿司
内容:日本一の寿司職人を目指す将太の厳しい修行の中での友情や努力が描かれた物語。
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料理漫画は数々ありますが、寿司のみをターゲットにした作品も珍しいのではないでしょうか。
寿司は日本人の最も好きな料理だけあって読んでいても飽きてきません。
寿司だけでこれだけの長編作品ができるとは、
作者の寺沢大介氏の力量とこの作品への思い入れの強さを感じます。
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北海道の小樽で評判の寿司職人を父に持つ主人公の将太は、
寿司コンクールに父親の代わりに出場することとなりました。
東京の名店「鳳寿司」の親方の目にとまり、上京して鳳寿司に勤めることになりました。
そして日本一の寿司職人となるための厳しい修行が始まるのです。
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アイディア満載の様々な寿司が次々と登場してきます。
作者の寺沢大介氏の描く寿司は、なかなか美味しそうに描かれていて、
読んでいると、いつも寿司が食べたくなってしまいます。
中でも最初の頃の作品で出てきた「芽ネギの握り」というのは、非常に興味ををそそられました。
そしてある時、回転寿司店に入ったら、偶然にもこの芽ネギの握りがあったのです。
早速注文して食べてみると、これがなかなか素晴らしいものでした。
特に酒を飲んだあとなどは、さっぱりしていて、とても合ういいと思いました。
他にも全然高級ネタじゃないマグロのヅケが作品中に出てきた時も、思わず寿司を食べに行ってしまいました。
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ストーリー展開は、ただ寿司を作っているだけでなく、友情や人情、努力などの大切さを教えてくれたりと、
けっこう感動させてくれる物語となっているので、なかなか読み応えのある作品だと思います。
(漫画本エッセイ093)
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