怪物くん

キングコミックス 全10巻

作者:藤子不二雄A
出版社:少年画報社
初出時期:1965年(少年画報)
分野:少年マンガ
ジャンル:ギャグ
内容:「怪物くん」と愛敬のあるとってもユーモラスなお供のモンスターたちが人間界で大活躍します。


最初は「少年画報」という、昭和の 古き時代の雑誌に掲載されていました。
モンスターもののギャグ漫画という面白い設定で、今でも十分楽しめる作品だと思います。
あの頃の藤子不二雄作品の中では、いまだに人気の高い作品のひとつです。


怪物太郎こと怪物くんは、怪物ランドを治める怪物大王の一人息子です。
お供 を引き連れて修行のために人間世界にやってきて、悪事を働くモンスターたちをやっつけるのです。
「怪物くん」の容姿がちょっとキャラ的に弱いような気 もしますが、能力はかわいい顔に似合わず怪物級です。
顔を自由自在に変えられたり、手足が伸びたりします。
そして脇キャラのお供のドラキュラ、 狼男、フランケンが非常にいい味を出しているのです。
血を見ると気絶するトマトが好きなドラキュラ。
月見うどんを見ただけでもオオカミに変身してしまう オオカミ男。
「フンガー」しか言わない気の弱いフランケン。
誰でも知っているモンスターが、トリオ漫才のように愛敬のある楽しいキャラになっています。

絶対に帽子を脱がない乾物くんの頭はどうなっているのか。
そして感動の最終回はここでお話できませんので、是非読んでみてはいかがでしょう。


昭和43年4月からTBS系でアニメ化され、子供たちに大人気でした。
「俺は、怪物くんだ。怪物ランドの王子だぞ。俺の指先いっぽんで・・・」の主題歌は、
当時テレビで見ていた方たちは今でも口ずさむのではないでしょうか。
そして今、なんとなんとの実写ドラマ化されたのです。
原作マンガの怪物くんとは、ちょっとイメージが違うかもしれませんが、
原作マンガを知らない世代は、けっこう楽しめたのではないでしょうか。

(漫画本エッセイ091)