魔物語-愛しのベティ-

ビッグコミックス　全17巻
小学館スーパービジュアルコミックス全８巻

原作：小池一夫　作画：叶精作
出版社：小学館
初出時期：1980年（ビックコミックスペリオール）
分野：青年マンガ
ジャンル：家族・魔女
内容：ヤクザのチンピラと魔界の女王の間で作られていく家族の愛情物語。

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ヤクザの胆平が出入りの途中で偶然出会った女の子は、なんと魔女だったのです。
と、なんだか奥様は魔女みたいな感じですが、あのテレビドラマとはちょっと違います。
だいぶリアリティのある魔女になっています。
さらにとてもキュートな魔女と非常にリアルな魔界が、作画の叶精作氏の素晴らしい画力により描きあげられています。

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胆平とベティは一目惚れしてしまい、人間界と魔界を舞台に熱く激しい二人の恋愛ドラマが繰り広げられていきます。
人間と魔女の愛という有り得ないような話です。
原作の小池一夫氏の巧妙なストーリー展開は、実際の夫婦愛や様々な人間模様を交えられています。
ラストはノストラダムスの予言までをも交え、飽きさせることがありません。
1986年に東映でアニメ化もされています。

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途中からは胆平とベティの間に生まれた、人間と魔女のハーフの子供であるドーターを中心に話は進みます。
ドーターの成長とともに胆平も父親として成長してき、親子の愛情のあり方や育て方、しつけなど、
非常に参考になる内容だと思います。
そして今やすっかり世間では薄れてきたのではないかと思う、人間としての道徳観やモラルなど、
とてもためになることがこの作品から読み取ることができると思います。

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叶精作氏の絵は熱烈なファンも多く、このような女性の描き方は他にあまり類を見ないものではないでしょうか。
もはや漫画や劇画の域を越えた素晴らしいアーティスティックな作品だと思います。
最近ではコンピューターも駆使し、 さらに素晴らしい作品を作り上げているようです。

（漫画本エッセイ090）