サンデーコミックス 全5巻
原作:平井和正
作画:桑田次郎
出版社:秋田書店
初出時期:1963年(少年マガジン)
分野:少年マンガ
ジャンル:SF・ヒーロー
内容:探偵・東八郎は谷博士に作られた警視庁捜査一課の8番目の刑事であるスーパーロボット8マン。
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警視庁捜査一課は、7人で7つの班に分けられているのですが、そのどこにも属さない刑事がひとりいるのです。
鋼鉄の身体を持ち超高速で走る8番目の刑事、それが8マンなのです。
普段は東探偵事務所の探偵で名は「東八郎」。 そうあの今は亡き喜劇の「東八郎」と同じ名前だったのです。
たぶん偶然なんでしょうね。
事件が起きると8マンとなって、悪と戦うのです。
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原作者の平井和正氏の話によると、
この作品は少年マガジン編集部から、先にヒットしたロボット漫画の「鉄腕アトム」や「鉄人28号」と、
全く違った作品をと言う要請でできたものだそうです。
なるほど幼児体型のアトムや、ビヤ樽のような鉄人28号とは全く異なったスリムなカッコイイ感じになっており、
この時代としては、なかなか洗練されたデザインだと思います。
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この作品のいいところのひとつに、素晴らしい能力のロボットでありながら、度々ピンチに陥るところ。
弱点があるほうが見ているほうはハラハラさせら れて面白いのでしょう。
その弱点というのが、電子頭脳が熱を持ち、それを冷やさなければならないこと。
現在のパソコンも熱を持つと冷却用のファンで冷やさなければならないのは同じです。
8マンの場合は、強化剤のタバコを吸って冷やすのです。
人間の喫煙者も、ある意味タバコを吸って頭を冷やしているのかもしれませんね。
当時はこのタバコを吸うシーンが子供たちに人気となり、
タバコチョコなるものをくわえて8マンの雰囲気に浸っていたようです。
1992年 に実写版の映画化がされましたが、他の実写版リメイク同様、だいぶ評判は悪 いようでした。
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1963年にテレビアニメが放映されました。
TBS系の6チャンネルで放映されてたことから、タイトルに「8」を使う表記はやめて、
「エイトマン」とカタカナにしたそうです。
「8マン」と言えば丸美屋のふりかけのコマーシャルを思い出すのはな、だいぶ年を召した年代の方でしょう。
(漫画本エッセイ089)
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