モーニングKC 全17巻
作者:弘兼憲史
出版社:講談社
初出時期:1981年(週刊モーニング)
分野:青年マンガ
ジャンル:サラリーマン
内容:どこにでもいるサラリーマンである初芝電器課長の島耕作の社会でのリアリティーある生き様が描かれたドラマ。
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主人公の島耕作は34歳で課長になりました。
出世にあくせくする気もそれほどなく、大企業に勤めながらも、どちらかと言うと平凡に生きてきました。
しかし課長の昇進とともに派閥絡みの社内政略に巻き込まれたり、たかが浮気相手と思っていた女たちも…。
そしてここから波乱に満ちたスーパーサラリーマンへのサクセスストーリーが始まるのです。
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全共闘世代の中年が大企業の家電メーカーで出世していきます。
女性にももてて、仕事もできて、人柄もよく、会社のトップに気に入られて・・・、
スーパーサラリーマンっていう感じです。
ある意味、サラリーマンの夢を全て持っているということでしょうか。
作者は漫画家になる前に某電機メーカーで3年間、宣伝関係の仕事にたずさわっていたそうです。
その経験によって、会社組織の裏面や会社人の実情がリアルに描かれているのでしょう。
そういったことが作品中に引き込まれていく理由なのでしょうか。
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1992年には東宝で映画化されています。
主演は田原俊彦ということで、いったいどんな島耕作を演じているのか見てみたいものです。
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作者の弘兼憲史氏の絵柄は、こういった社会派ヒューマンドキュメントの内容にはピッタリな、きっちりした線で描かれています。
それによりリアリティが感じられる作品になっていると思います。
ちなみに「東京ラブストー リー」の作者である柴門ふみさんが奥さんです。
(漫画本エッセイ083)
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