ビッグコミックス全32巻
作者:能條純一
出版社:小学館
初出時期:1993年(ビッグコミックスピリッツ)
分野:青年マンガ
ジャンル:将棋
内容:突如現れた天才棋士・氷室将介が棋士の頂点を目指して戦い続ける。
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とても珍しい、将棋の世界の棋士が主人公の作品です。
将棋を指すために生まれたような天才棋士の氷室将介が主人公です。
能條純一氏の絵は、こういった地味になりがちな題材を見事に演出しています。
心の動きから表情まで、能條氏らしい美しい線で描かれ、見ごたえのある作品になっていると思います。
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将棋と言う動きの少ないどちらかと言うとビジュアル向きでない題材で人気が出た一つの理由は、
主人公の氷室将介の破天荒なキャラや、その彼を取り巻くライバル達が、
非常に魅力的なキャラに仕上がっているからではないでし ょうか。
中でも最大のライバルである滝川幸治は、特にファンも多いようです。
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それぞれのキャラは実在の人物がモデルになっているようです。
主人公の氷室将介は一応、羽生善治のようですが、これはだいぶ変えてあるようです。
こう なればライバルの滝川幸次は谷川浩司になるでしょう。
そして刈田升三は升田幸三という大山名人の宿命のライバルのようです。
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将棋のルールをよく知らなくても、棋士たちの激しい戦いと生き方の迫力は伝わって来ると思います。
そしてそれを取り巻く人間ドラマなども、とても見ごたえのあるものになっていると思います。
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2000年にV6の森田剛主演でテレビドラマになりました。
なかなか面白かったと思いますが、人気はそれほど上がらなかったようです。
(漫画本エッセイ077)
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