ジャンプ・コミックス全27巻
作者:吉沢やすみ
出版社:集英社
初出時期:1970年(少年ジャンプ)
分野:少年マンガ
ジャンル:ギャグ
内容:ど根性の平面ガエルのピョン吉が、人情味溢れる昭和の下町を舞台に大活躍。
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昭和の時代の下町人情喜劇です。
人間以上に人情味溢れるピョン吉が、涙と笑いで大活躍します。
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ある日、空き地で中学生のひろしは、たまたま下にいたカエルの上に転んで倒れてしまいました。
そしてなんとなんと、そのカエルは、ひろしのTシャツに生きたまま張り付いてしまったのです。
さらに驚くことに言葉を話せるようになり、
「ど根性」を口癖に、ひろしのTシャツの上での居候生活が始まるのです。
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昭和40年代の下町が舞台となっています。
決して裕福とはいえないけれど、持ち前の明るさで楽しく暮らすひろしを中心とした仲間たちの、
ほのぼのとした生活が描き出されています。
漫画という文化は、
映画や小説などとは少し違ったその時代の雰囲気を味わえるものではないかと思います。
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この作品が今なお人気が高いのは、主人公の平面ガエル「ピョン吉」の特殊なキャラもさることながら、
実にいい味のあるキャラが回りに多いからではないでしょうか。
ガールフレンドの京子ちゃんやライバルのゴリライモ、弟分の五郎や寿司屋の梅さん、
憧れの美人教師のヨシ子先生や「教師生活25年」の町田先生、
梅さんのライバルの南先生も忘れることはできません。
1972年から2年間 もの長期にわたって放映されたテレビアニメも大人気でした。
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下町と言っても、梅さんのいる宝寿司は、
練馬区の石神井公園にある葵寿司 という店がモデルになっていると聞いたことがあります。
きっと作者が当時その近辺に住んでいたのではないでしょうか。
(漫画本エッセイ076)
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