タイガーマスク

講談社コミックス 全14巻

原作:梶原一騎 作画:辻なおき
出版社:講談社
初出時期:1968年(ぼくら)
分野:少年マンガ
ジャンル:スポーツ・プロレス
内容:覆面レスラーのタイガーマスクが、虎の穴の刺客たちとリングの上で死闘を繰り広げる。

実際のプロレスのリングにも登場していた、ご存知タイガーマスクです。
プロレスマンガの元祖ではないでしょうか。
連載開始されたのは、相当古い時代で、ほぼ同時期にテレビアニメも1969年から始まりました。
当時はまだ、ようやくカラーテレビが普及し始めた頃で、このカラーアニメは子供の心を思いっきり掴みました。
主題歌とともにテレビアニメでの人気が「タイガーマスク」の名前を大きく広めたと思います。

テレビアニメは、けっこう迫力あるタッチで、タイガーマスクの顔もマンガ作品とはだいぶ違い、
デフォルメが効いた感じに仕上がっていました。
マンガ作品の方は割ときれいな線で、リアル系のタッチです。
タイガーマスクの顔も、リアルな虎に近い感じで、どちらかと言うと全体的にも地味目な感じです。

当時、大人気だったプロレスを題材にし、さらに覆面レスラーというカッコ良さが人気の要因でしょう。
覆面を取れば、子供たちに「キザにいちゃん」と呼ばれる、ちょっとドジな金持ち青年を演じる伊達直人。
タイガーマスクが生み出された「虎の穴」という機関も話題になっていました。
悪役プロレスラーを養成する機関ということだけでも、凄い発想だと思います。
作品中には、今は亡きジャイアント馬場やアントニオ猪木などの実在の人物も登場してい たんです。
アニメとは、またちょっと違った感じをマンガ作品では楽しめるのではないでしょうか。

(漫画本エッセイ044)