神の獣

モーニングKCデラックス
全1巻 作者:巴啓祐
出版社:講談社
初出時期:1992年(モーニング)
分野:青年マンガ
ジャンル:SF・怪奇
内容:突然、首都東京に現われた巨大怪獣。非常に奥深いSF作品です。


人に進めることのできる漫画としては、自分の中でベスト10に入る作品です。
ともかく素晴らしい作品だと思います。
一口に言えば「怪獣モノ」なのですが、実は単なる怪獣モノではないのです。
相当しっかりしたSF作品になっています。
地球上で人類にとっての存在意義を問い掛けるような、実に奥深いも を感じることのできる作品だと思います。


東京湾に起こった大地震と共に、突然姿を現した巨大怪獣オーガ。
いったい何処からやって来たのか。何故オーガが現れたのか。それは、地球が人類に送 った警告だったのです。
地球上で全てを支配している気になっている驕れる人類が、今だからこそ考えなければならない時に来ていたのです。
神出鬼没に現れ、街を破壊しまくる不死身のオーガに、人類は存亡を賭け、壮絶な戦いを挑 んでいきます。


人物などのタッチは、ちょっと古いような絵柄にも感じますが、それがまたパニック物には、合っていると思います。
荒々しい感じのタッチは、背景や怪獣などの表現には非常に合っていると思います。
全1巻ですが、そうとう分厚く、読み終わった後には非常に満足度の高い、充実した気持ちになれる と思います。
復刻版は出ていないようで、なかなか入手困難な作品になってい るようです。



(漫画本エッセイ034)