モーニングKC 全19巻
作者:青木雄二
出版社:講談社
初出時期:1990年(モーニング)
分野:青年マンガ
ジャンル:社会・金融
内容:金融業の世界の実情を描いた異色作品。
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この作品は金融業者の実情が事細かに描かれています。
今まで知らなかった金融関係の知識を得るには非常に役に立つマンガだと思いました。
カネにまつわる悲喜劇が淡々と描かれています。
世の中の裏社会のことがわかって面白く、時には腹が立ってくる時もあります。
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作者の青木雄二氏は、たいへん変わった経歴の持ち主です。
岡山県の市役所からキャバレー、パチンコ店、水商売など約30種類の職業を経験したそうです。
さらにデザイン会社を設立し、44歳でこの作品でデビューしたのだそうです。
しかしまことに残念なことに、2003年に58歳という若さでこの世を去ってしまいました。
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絵のタッチは、スクリーントーンは全く使わず、全て手書きというのは非常に個性的です。
うまいといえるのかどうかは分かりませんが、現代風のアニメチックなものとはほど遠く、
好みの分かれるものだと思います。
でも「青木雄二」独特の世界を作り出しているこの絵は、けっして嫌いではありません。
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1996年にフジテレビ系でテレビドラマが放映されました。
主演はSMAPの中居正広さんで、け っこう良くできていいて、面白かったです。
小林薫さんや、緒形拳さんが、非常にいい味を出していました。
2004年には劇場版が作られ公開されました。
(漫画本エッセイ032)
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