サスケ

小学館文庫 全15巻

作者:白土三平
出版社:小学館
初出時期:1961年(少年)
分野:少年マンガ
ジャンル:時代劇
内容:忍者の子として生まれ育ったサスケが掟の厳しさの中で生き抜いていく。


そうとうに懐かしい作品です。
この作品は白土三平氏の作品としても、だいぶ初期の時代の古い作品になります。
白土三平氏といえば、歴史物、特に忍者漫画の第一人者と言えるでしょう。
当時はテレビアニメも大人気でした。
少年忍者という題材もあって、子どもの心をしっかり掴んでいました。


サスケの猿飛一族は天下が豊臣から徳川に移ろうとしていた戦国時代の真田幸村に仕えていました。
徳川方の忍者に追われて逃げていく、という設定になっています。
「影分身の術」「微塵がくれの術」など、サスケは様々な忍法を使います。
その忍法は作品中で手品の種明かしのように詳しく説明されています。
忍法が どういう仕掛けになっているかを知ることによって、より楽しめると思います。


白土三平氏の作品には、そんな派手な活劇だけでなく、
子どもながらも忍者の厳しい掟や宿命を背負って、
生死をかけた世界で生きて行くシビアな部分もしっかりと描かれているのです。
母親の優しさを知らないサスケの寂しさも伝わってきます。
マンガとして楽しめる中にも、教えられることも多い作品だと思います。

1968年にTBS系でテレビアニメが放映されました。

(漫画本エッセイ031)