秋田文庫 全2巻
作者:手塚治虫
出版社:秋田書店
初出時期:1965年(少年サンデー)
分野:少年マンガ
ジャンル:SF
内容:地球を救うか破壊するかを調査にやってきた3人組。地球の運命はどう決められるのか。
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この作品はテレビアニメの思い出が大きいです。
だいぶ古い作品で、
テレビアニメは白黒だったような気がします。
なんと言ってもあのタイヤでできている乗り物が大好きでした。
漫画本で読んだのは大人になってからでした。
アニメとは内容が異なっているようですが、大人になってから読んでみると、
なかなか奥深いものを感じました。
手塚治虫氏ならではのSF作品だと思います。
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銀河系を司る「銀河連盟」という組織が、
戦争の絶えない野蛮な地球人を救ってあげるのか滅ぼしてしまうのかを決定するために、
調査員を地球に送り込んで実態を調査に来ます。
こういったところに、単なる子供向けの漫画だけに留まらない、
手塚治虫氏流の問題提起的な部分が盛り込まれていると思い ます。
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そうは言っても決して難しいものでなく、
冒険活劇的な面白さがメインとなり、楽しく読むことができると思います。
なんと言っても地球にやってきて、
ウサギと馬とカモの姿を借りた銀河パトロール隊の3人のキャラクターは魅力的です。
最初は地球人は野蛮だと感じていたのですが、
地球で過ごすうちに、少しずつ人間の良さも見えてくるのです。
こういう作品を読むと、人間としての在り方を考えさせられてしまいます。
(漫画本エッセイ026) |