漂流教室

少年サンデーコミックス 全11巻

作者:楳図かずお
出版社:小学館
初出時期:1974年(少年サンデー)
分野:少年マンガ
ジャンル:SF
内容:ある日突然、小学校が生徒と共に丸ごと消えた…。大スペクタクル近未来SF。

まず何といってもホラー漫画の元祖だと思う楳図かずお氏の絵柄は、
見ているだけで怖さがにじみ出てくる迫力あるものです。
子どもの頃、この絵だけで夜も眠れないほど怖くなったものです。
この作品は、単なる恐怖漫画ではなく、非常によくできたSF作品なのです。
荒れ果てた未来へタイムスリップしてしまい、そこで巻き起こる生存競争の人間心理は、
ただのSF漫画では収まりきれない名作だと感じました。
過去には大林宣彦の監督で映画化され、その後、テレビドラマ化もされました。
テレビドラマでは舞台は高校だったけど、けっこうよくできていたと思います。

最初に読んだときは、次に何が起きるのか先の読めない壮絶な展開が、
どんどん夢中にさせてくれました。
こう言う状況下に陥ると、きっと人間はこうなってしまうだろうと、相当な恐怖を感じました。
小学校が舞台なだけあって、子どもから大人まで楽しめると思います。
キャラも子どもから大人まで強烈に描かれています。

この漫画を読んでみると、自己中心的な人間が増えてきている今の世の中、
何か起こった時にはどうなってしまうのか不安になってしまいます。
(漫画本エッセイ001)